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雑記帳

「坂の上の雲」再読

「坂の上の雲」再読

 

 伊香保、徳島、松山、破風山、北上と巡った8月でした。

 こう書くと観光したと思われるでしょうが、合宿だったり、講演が目的だったりして、その地に行って帰るというのが大半です。

 そんな中で、徳島市で専修大学に在学する父兄の方に話しをすることになりました。「私の出身は、この時期(8月4日)であれば、『梅干すや 庭にしたたる 紫蘇の汁』と詠んだ正岡子規が生まれた松山です。そして、高校は司馬遼太郎の『坂の上の雲』で日本騎兵の創設者である秋山好古が大正13年から校長を務めたと紹介されている北豫中学を前身とする愛媛県立松山北高等学校です。」という自己紹介で始まりました。「坂の上の雲」の記述を正確に伝えるため、神田の書店で全8巻の文庫を購入して読み始めました。これで通算4度目ですが、秋山好古・真之兄弟と正岡子規を通して明治という時代を強く意識させます。例えば、政権につけなかった佐幕といわれた藩出身の青年が立身出世のために学問に熱中し、その結果、出身に関係なく栄達が出来たという平等性が保障された社会であったことなどなど。

 そんなこともあって、松山に帰省した時、「秋山兄弟生誕地」と「坂の上の雲ミュージアム」を尋ねました。生誕地では、受付に北校の先輩がいたり、そこで買い求めた「晩年の秋山好古」(片上雅仁著)によって、校長秋山好古の教育者としての側面を知り、認識を新たにしました。また、「坂の上の雲ミュージアム」の展示は小説を素材としたもので、ファンとして一見の価値有りです。特に、産経新聞に1296回に渡り連載されたものが壁一面を飾り、見る者を圧倒します。新聞で使われた挿絵が小説と一体となって語る力強さが印象的でした。

2007.8.28 弁護士 宮岡 孝之